社会福祉士(国家試験受験資格)

社会福祉士とは

『社会福祉士及び介護福祉士法』では、社会福祉士とは「社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上もしくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者(第 47 条において「福祉サービス関係者等」という。)との連絡及び調整その他の援助を行なうこと(第7 条及び第 47 条の 2 において「相談援助」という)を業とする者」とされています。

専門職としての社会福祉士

社会福祉士は専門職として具体的にどのような業務を行なっているでしょうか?
福祉現場において職員が行なう日常業務は、「社会福祉実践」という言葉で呼ばれています。
社会福祉士はこの社会福祉実践における「相談援助」を担う専門家として位置づけられています。この相談援助は、利用者との面接相談だけを意味するものではなく、様々な社会制度や機関・施設、利用者やその家族等との調整を行なうことも要素として含まれています。

社会福祉士を目指すうえで求められること

社会福祉士が援助する人々の多くは、様々な要因で日常生活上の諸問題を自分自身で主体的に解決できない状態にあります。このような人々が自分自身で生活していく力を高め、将来同じような問題が起こらないように予防的に対処し、実際に問題に直面したときには自らの力や社会資源を動員して主体的に問題解決に取り組めるよう、社会福祉士は援助を行ないます。
つまり、社会福祉士は、対象者になりかわって問題を解決するのではなく、対象者が自分自身で問題を解決する力を養えるよう援助を行ないます。このように、社会福祉士は対象者と濃密なかかわりをもつことから、その人間観が問われることにもなります。社会福祉士は、優れた人権感覚を養い、憲法第 25 条に保障された対象者の生存権を保障するとともに、個人の尊厳を認める立場にたつ必要があるのです。

社会福祉士は、ひとりで対象者の諸問題を解決できるわけではありません。他の職員や職種、他機関・施設と連携、協力しながら援助することが求められます。また、対象者が必要とする社会制度を利用できるように、制度の情報をわかりやすく説明するとともに、その制度の必要性を伝え、本人が主体的に活用できるように援助することも必要となります。社会福祉士が勤務している機関や施設、また他の社会資源を対象者が利用するためのマネジメントも含まれているのです。

社会福祉士は、利用者個人やその家族等の生活に深くかかわることになります。これは、一定の経験と専門的知識や技術をもってなされなければなりません。その前提として対象者の秘密保持という倫理(『社会福祉士及び介護福祉士法』第 46 条)が社会福祉士には求められます。秘密保持は、単にプライバシーの保護だけではなく、対象者や関係者から得る情報も援助に必要な事柄にとどめなければならないことなども意味しているのです。

その他、信用失墜行為の禁止(同法第 45 条)、組織の中での活動(同法第 47 条)、地域との交流、社会調査など、社会福祉士に求められることは数多くあります。以上のような専門職である社会福祉士を目指して、皆さんは本学が開講している科目を履修していくことになります。

社会福祉士 実習について

社会福祉士 実習について

社会福祉士国家試験受験資格を取得希望される方には必要な科目であり、機能が異なる2か所以上の実習施設での実習が必要になるため、本学では「60時間以上の実習」と「180時間以上の実習」を実施します。

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