学術賞・学術奨励賞

学術賞

学術賞は、佛教大学有縁の研究者で、個々の学術研究をとおして、顕著な業績をあげた者に対し、その功績を讃え表彰するものです。

2020年度

シリーズ 学びを変える新しい学習評価(全5巻)

編集代表/田中 耕治
2020年1月刊
ぎょうせい

学習指導要領改訂を受けて、2019(平成31)年、新しい「指導要録」と学習評価の在り方が文部科学省から示された。この新しい学習評価は、新学習指導要領と同じく、【小学校:2020(令和2)年度、中学校:2021(令和3)年度】から実施される。
「シリーズ・学びを変える新しい学習評価」は、新しい評価の在り方・取り組み方を深く読み取り、授業づくりにつなげるための「解説+実践」書として満を持して刊行するものである。「評価と指導の理論・実践編」全3巻(小中学校共通)と、「指導要録・通知表の文例編」(小学校/中学校各1巻)全2巻の合計5巻で構成する。

2019年度

コメニウスの旅―<生ける印刷術>の四世紀

著/相馬 伸一
2018年8月刊
九州大学出版会

世界初の絵入り教科書『世界図絵』を著した17世紀チェコの思想家コメニウスは、「近代教育学の祖」と見なされている。しかし、彼には宗教者・哲学者・言語学者・民族主義者・政治行動者といった多様な側面がある。彼の限定されたイメージは、とくに啓蒙主義と民族主義が興隆した19世紀における言説によるところが大きい。
コメニウスは、人間がテクストの世界に生き、ある刻印をされると同時にその印象を表現する存在であり、刻印と表現が無限に続くプロセスを<生ける印刷術>と呼んだ。本書では、この歴史的な洞察を彼自身にあてはめて、四世紀にわたるコメニウスをめぐる言説の歴史を描こうとするメタヒストリーの試みである。日本、チェコ地域、ドイツの史料を駆使して彼のイメージを見直すことで、四世紀の時代相を照らし出す。
巻末には、コメニウス研究に役立つ情報も整理して掲載。日本では初収録のものを含む約130点の図版は、コメニウスのイメージの広がりを直観させてくれるだろう。

看護的思考の探求―「医療の不確実性」とプラグマティズム

著/吉浜 文洋
2018年11月刊
ゆみる出版

不確実性を抱え込んだ医療・看護の問題解決には、プラグマティストであるデューイ、パースの「探求」的なアプローチが必要である。この行為と思考の連続性を主張する仮説検証的な方法は、「看護過程」と呼ばれる看護領域の問題解決法、その他の臨床推論の基礎をなしている。ガイドラインやマニュアルに依拠した看護実践が主流となり、看護師の「臨床判断力」が議論されている現実がある。臨床で問題解決のために「考える」とはどういうことかを追求した看護実践の中の「思考」に焦点を当てた論考である。

学術賞受賞者一覧

学術奨励賞

学術奨励賞は、佛教大学大学院に在学する者・修了者および満期退学者で、顕著な業績をあげた者に対し、その功績を讃え表彰するものです。

2020年度

『伊曾保物語』の成立についての再考察

著/濵田 幸子
2020年3月刊
「佛教大学総合研究所紀要」第27号

16世紀後半、キリスト教布教・伝道を目的に来日した宣教師によって伝えられ、日本語に翻訳された「イソップ寓話」には国字文語体の『伊曾保物語』とローマ字口語体の『イソポのハブラス』がある。この二書と、原典であるシュタインヘーベル本『イソップ』を読み比べることによって、『伊曾保物語』の性格や特徴を明らかにしていくと、『伊曾保物語』が「賢人イソポの一代記」として再編集されていることが見えてくる。本文

織田作之助におけるメタフィクションの原点 ―デビュー作品、小説「ひとりすまふ」論―

著/北野 元生
2018年11月刊
「京都語文」第26号

本作品(1938年初出)は療養目的で温泉に滞在している旧制高等学校生が出会った一組の男女から心理的に翻弄される「ぼく」と称する生徒の一人称語りで語られる回想文からなっている。ところが、「わたし」と称するこの小説の作者が作品の中に登場して、ついには、「ぼく」と「わたし」が作品中で論戦を展開するに至るのである。この卓越したメタフィクションの手法を日本の小説界がわが物にしていたことは驚きである。本文

2019年度

『サウンダラナンダ』16.30-33にみる二つの系統

著/田中 裕成
2019年3月刊
「印度學佛教學研究」第67巻第2号

『サウンダラナンダ』はネパール写本と中央アジア写本の間に異読が存在する。筆者は異読箇所が『禅法要解』中に散文で組み込まれていることを発見した。そこで本稿ではその発見に基づいて、ネパール中央、中央アジア写本、『禅法要解』の異読を検討した。その結果、中央アジア写本と『禅法要解』は原意を保っているが、ネパール写本では経部的な記述が毘婆沙師の宗義に適うように改変されている可能性を指摘し、著者性のあるテキストであっても思想的立場に基づいて改変される可能性を明らかにした。本文

韓国における障害者貧困層の世帯構造による貧困状態の分析 ―韓国福祉パネルを用いて―

著/孔 栄鍾
2019年3月刊
「関西社会福祉研究」第5号

本研究では、韓国福祉パネルを用いて障害者貧困層の貧困状態を分析し、その世帯構造的な特徴を明らかにした。分析指標としてはFGT指標を採用し、「貧困の深さ」(貧困ギャップ)と「貧困のばらつき」(2乗貧困ギャップ)といった貧困状態の計測を試みた。分析結果、非障害者世帯に比べ障害者世帯の貧困状態がより深刻であり、徐々に悪化している傾向が確認できた。中でも単身世帯の貧困状態が深刻であり、とくに女性・高齢・精神的障害・軽度障害であるほど劣悪な貧困状態に置かれていることが分かった。

学術奨励賞受賞者一覧

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