公共政策学科
地域社会の課題に目を向け、
解決できる人材を育成する。
公共政策学科では、社会の課題を自ら発見してその解決に取り組む積極的な意思をもつ、社会科学に関する幅広い教養を身につけた人材を養成。「地域政治コース」と「地域経済コース」の2コースで、社会科学のさまざまな学問分野をバランスよく学びます。
学びのポイント
さまざまなアプローチからの課題解決力が身につく
法律・政治・経済などの科目をバランスよく配置し、学生の興味に応じて幅広い分野を学ぶことが可能です。地域の課題に幅広い観点からアプローチしたい学生のニーズに応えます。
地域政治コース | 民主的な政治を実現するためには、紛争や利害の対立を調整する仕組みが必要です。地域政治コースでは、その仕組みを学ぶため政治過程論、行政学、民法、行政法、刑法、労働法など政治学・法学を中心とした科目が多数配置されています。また、地域政策論、住民自治論、コミュニティ論といった持続可能な地域社会のあり方を多角的に考える科目も学ぶことができます。 |
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地域経済コース | 経済は、時に国籍や民族を越えて人々を結びつける力を発揮します。地域経済コースでは、ミクロ経済学やマクロ経済学はもちろん、社会学、都市計画論、環境学の科目を通じて総合的視点から経済学を学ぶことができます。 また地域経済に貢献したいという学生には、地域経済論、地方財政論、社会的企業論などの科目も用意しています。 |
公務員養成プログラムを設置
2年生を対象とした「公務員演習」(1~3)を開講しています。公務員試験対策に実績のある教員による指導のもと、試験対策に特化した授業が行われます。また、フォローアップの科目も設けられており、卒業後の進路として公務員を志望する学生を強力にバックアップします。
実践力を養う「プロジェクト演習」
受講生10名程度の少人数編成で行われる「プロジェクト演習」(2年生対象)では、学生が社会に飛び出しその現実に学ぶさまざまなプログラムを用意しています。調査力や分析力、コミュニケーション力にプレゼンテーション力...。課題に自主的に取り組む中で、さまざまな力を身につけ学生の成長を促す科目です。
教育の方針
ゼミ紹介
3年生になると公共政策学科では、さまざまな研究をしている教員の指導のもとに、ユニークなテーマで調査や研究を行う授業(ゼミ)を履修します。
以下では、幅広い分野にまたがり多様なテーマが用意されている公共政策学科のゼミのなかから、2つのゼミの様子を紹介します。
【堀江ゼミ】公園を舞台に公共問題を考える

フィールドワークと文献調査により、公園と社会が抱える問題に気づき、公共政策が尊重すべき価値を反映させながら課題解決の可能性を考えます。「公園」という身近な空間を舞台に、さまざまな観点から調べ議論し、考えを深めていく経験によって、他のどのようなテーマに対しても、多角的かつ柔軟に想像力を持って取り組んでいける力を養います。
【大藪ゼミ】身近な公共政策を通して教養と課題解決力を養う

私たちの日常生活を支えるさまざまな公共政策を対象として、受講者が関心を持つテーマに基づき調査を行い、社会科学に関する幅広い教養を身につけます。研究テーマは、教育、福祉、地域の活性化、公共交通機関の再生など多岐にわたります。卒業リポートの作成、ゼミにおける議論などを通じて問題解決力を養うことをめざします。
公共政策学科は公務員を目指す学科生を強力にバックアップします!
2019年、公共政策学科は生まれ変わりました。カリキュラムを一新した新公共政策学科は、公務員を目指す学生を強力にバックアップします。学科がその強い思いのもと新設したのが、学科生だけが受講できる「公務員演習」(1~3)。この科目は2年次に試験対策の基礎の基礎を学ぶことにより、3年次に受講が予定されている「公務員試験対策講座」の理解をより深めることをねらいとします。3年次にはやはり学科生だけが受講できる試験対策に特化した「特殊講義」が用意されており、これらの講座での対策をさらにフォローアップします。
また、合格に必要な時事問題対策や面接対策などについては、熱意ある学生たちとともに自主的な勉強会を開くことも検討中です。卒業後に公務員として活躍したいと思っているみなさん、公共政策学科で同じ志を持つ仲間とともに合格を目指しましょう!
試験対策に特化した プログラム |
正課科目 | 試験対策講座 (進路就職課開設 有料) |
自主勉強会 | |
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1年次 | 「公務員演習」受講説明会 | 法学入門 経済学入門など |
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2年次 | 「公務員演習」(1~3) (数的推理・判断数理/文書理解・資料解釈/社会・人文・自然) |
民法、行政学など | 勉強会スタート 択一試験対策 |
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3年次 | 「特殊講義」 (試験対策に特化 春・秋1コマずつ) |
地方自治法、住民自治論など | 「対策講座」スタート | 時事対策など |
4年次 | 面接対策など |
本学の社会調査士への取り組み
社会調査士は、一般社団法人「社会調査協会」が認証する民間資格です。同協会によると、社会調査士とは「社会調査の知識や技術を用いて世論や市場動向、社会事象等を捉えることのできる能力を有する調査の専門家」であることの証であり、現代社会学科・公共政策学科の両方で取得することができます。
この資格を取得するためには、「社会調査論」などの定められた講義単位を取った上で、3年次から始まる「社会調査研究演習」を1年間受講する必要があります。この演習は十数名程度で行われる1年間だけのゼミのようなもので、調査テーマを各人が決定し、実際に統計調査もしくはインタビュー調査を実施します。これまでの演習では主に「若者の社会意識」をテーマとし、若者の友人関係やライフスタイルから政治的な意識までを幅広く取り扱ってきました。社会調査士のプログラムではこのような実地調査を通して、情報を読み解く力を磨き、より正確に社会動向を理解するための教育を提供しています。
本学のグローカルプロジェクトマネージャー(GPM)への取り組み
GPM資格は、グローカルな視点で物事を考える能力と、地域経済・地域社会の持続的発展の支える公共マインドを兼ね備えた人材に与えられる職能資格です。佛教大学ではこれからの地域社会や地域企業が抱える課題を解決する上で、グローカルな視点と異文化コミュニケーションが重要になってくると考えます。それは、今後の地域も企業も、性・国籍・習慣・言語など、今まで以上に異なる背景を持った人々によって構成されていくと見ているからです。そこで佛教大学では、異文化理解・コミュニケーションの学修に力点を置き、構成しています。
本プログラムは、異文化理解・コミュニケーションを中心に講義科目を受講し、基礎的な知識を修得します。並行して「プロジェクト演習」を通じて、参加型講義の経験を積み、コミュニケーション能力を磨きます。その上で、大学に企業人をお招きして京都の産業や地域企業とグローバル化のかかわりを学ぶ「京都の産業」を受講し、企業の考え方に直接触れることで、自分たちとは社会的背景が異なる社会集団を理解する経験を重ねます。さらに京都の企業などと連携して運用する「グローカル人材PBL」を受講することにより、GPM資格にふさわしい総合的な能力を養います。
こうした教育プログラムを通じて、みなさんが「グローカルに物事を理解する視野」と「ローカルな社会に対する愛着」と兼ね備えた人材として成長し、京都を初めとしてさまざまな地域に巣立っていかれ、そこで活躍されることを期待しています。
卒業研究テーマ例
- 商店街の現状・課題・将来展望 ―千林商店街の取組みを事例として―
- 日本におけるeスポーツの現状と可能性について
- 現代における難病のイメージと認知について ―学校での学習が難病の理解に及ぼす影響―
- アニメ聖地巡礼による地域活性化の可能性 ―ファンの視点を中心に―
- 新自由主義の終焉とコロナ禍 ―新たな社会の形を求めて―
- アパレル産業と環境負荷 ~ファッションとSDGs~
- 京都市における持続可能な観光地形成についての考察
- 日本における安楽死
- ふるさと納税の現状と課題
- 地球温暖化による生物への影響~ヒメダカを例に取り上げて~
取得可能な教員免許状・資格
教員免許状
- 社会/中学校1種
- 地理歴史/高校1種
- 公民/高校1種
- 特別支援学校1種
資格
- 図書館司書
- 学校図書館司書教諭
- 学校司書
- 博物館学芸員
- 社会教育主事
- 浄土宗教師
- 浄土宗開教使
- 浄土宗社会教化主事
- レクリエーション・インストラクター
- 社会調査士
- グローカルプロジェクトマネジャー(GPM)
- 年間の履修登録単位数に上限があるため、取得できる教員免許状・資格の数には制限があります。
- 教員免許状・資格の取得にあたっては、所定科目の履修が必要です。
- 併設されている通信教育課程を併修することにより、小学校1種などの他学科指定の教員免許状も取得可能です。