第4回 全体研究会(法然仏教の多角的研究) 開催報告
日 時:2025年9月19日(金)16:30~18:00
開催形式:オンライン(Zoom)
参加者 :12名
概要
<研究発表>
発表者:坪井 剛(研究員)
テーマ:明治期における知恩院と用達組合
一般に、明治期の知恩院が財政的苦境に陥ったことは、辞書や先行研究等でも説明されており、そこからの脱却についても、明治20年代に特別寄付金と特別信徒待遇を開始したことが重要であった点を指摘している。ただ一方で、当該期の知恩院におけるこれら以外の取り組みについては十分検討されておらず、当該期の知恩院を取り巻く状況には検討の余地があるものと考えられる。そこで本報告では知恩院用達各社に係わる史料を読み解くことから、近代における知恩院用達の組織化について検討するとともに、この動きを明治期における知恩院を取り巻く状況との関わりから考察した。
<各班進捗状況発表>
【第一部門】 法然文献班 元亨版『和語燈録』本文・現代語訳対照本作成
個別に作業を進めている。
【第一部門】 『逆修説法』班 『逆修説法』諸本対照本作成、親鸞筆「法然聖人御説法事」を中心とする本文批判
7月18日(金)、8月27日(水)研究会開催。『念仏名義集』輪読。次回研究会は9月25日(木)『三経文類』の予定。
【第一部門】 『選択集』諸本研究班 信重院蔵『選択集』諸本等の調査および研究
各自『選択集』諸本の比較表作成中。大谷大学図書館および龍谷大学図書館への調査準備中。
【第二部門】 『摧邪輪』班 明恵『摧邪輪』寛永版訓読・現代語訳・註
『法然仏教学研究センター紀要』第12号掲載原稿作成。
【第二部門】 『徹選択集』研究班 『徹選択本願念仏集』の注釈類の翻刻・現代語訳
『法然仏教学研究センター紀要』第12号に向けて準備中。
【第二部門】 『往生要集鈔』関係班 『往生要集鈔』『往生要集義記』諸本対照・訓読・現代語訳
『往生要集鈔』『往生要集義記』諸本対照作成作業中。
【第二部門】 中国関係班 『往生浄土伝』解読・現代語訳・文献批判
⑩釈常慜禅師、⑪釈僧高まで終了。次回は9月30日(火)10:40。
【第二部門】 黒谷金戒光明寺『日鑑』研究班 黒谷金戒光明寺所蔵『日鑑』の調査・翻刻・研究
7月11日(金)、8月1日(金)、8月29日(金)研究会開催し紀要掲載の準備を行った。次回は9月19日(金)。
【第三部門】 伝宗伝戒班
聖聡『小経直談要註記』(京大本)の翻刻、現代語訳。6 丁表「私問曰何故」~6 丁裏「此是外書勧信処」まで。
以上









