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第2回公開研究会開催報告(多死社会を見据えた社会的共通資本の向上による地域共生社会の創造を目指した人材育成プログラムの検討)

2025.3.4

日 時:2025年2月20日(木)15:00~18:00

会 場:二条キャンパス N1-201教室

参加者:30名

テーマ:みんなで考え・創る シアワセに生ききるための"しくみ"と"地域"~多死社会に備えてフロントランナーからのメッセージ~

講師:坪田康佑氏 看護師・看護介護ジャーナリスト                                                                    

   高丸慶氏 看護師・株式会社ホスピタリティ・ワン代表

   大河内大博氏 浄土宗願生寺住職 訪問看護ステーションさっとさんが 共同代表

多死社会となった我が国の未来には沢山の課題が見えているが、ピンチはチャンスという言葉があるように、新しいしくみを創り出すチャンスの時ともいえる。わたしたちがこれから直面する社会的な課題をシアワセに乗り越えていけるか否かは、これから創造していく新しい"しくみ"や"地域づくり"が重要なカギを握っていると考えた。

そこで、今回の共同研究会では、先見の明を持ってそれぞれに活動を開始されているフロントランナーの方々のお話を伺い、多死社会に備えるための智慧と人材育成についてのヒントを得ることを目的に開催した。

坪田氏からは、コミュニティで人が集い支えあう活動の場を創造するための重要なポイントについて示唆を得た。コミュニティづくりで大切な事は、①認知されること②参加者にとっての明確なメリットを見える化すること③継続してできる活動費の捻出(マネタイズ)の3つである。①認知の面では、ターゲットは誰か、ユーザーを定義する、ペルソナをつくりあげる、顧客のために出来ることは何かを想定する、見込みユーザーをみつける、見込みユーザーの行動を分析するというプロセスが重要であるとの示唆を得た。さらに、動ける高齢者に活動の中心となることを頼るということ、さらに参加者にとってのメリットとなっているかを常に問いかける、ということが重要であることも示唆を得た。

高丸氏からは、互助、共助の力を育むために何が必要なのかについて様々な示唆を得た。例えば、必要なサービスを必要な人に提供できる環境を整備することが重要であるが、サービス整備の対象者は全方位で考える必要がある。例えば富裕層で現行の医療制度では望む医療介護が受けられないと感じている人たちが少なからずいること、そこへのサービスが足らない現状もあるため、そこへの手当を誰かがすることによって、その方たちの自己実現も可能となる。よって、現行制度だけではなくその地域や人が求める社会資源、サービスが無ければ創るという事も視野に入れていく必要があるといった示唆を得た。また、様々な活動を継続するためのマネタイズの考え方についても示唆を得た。

大河内氏からは、地域共生社会の実現に向けた包括的な支援体制を構築するために、自身のお寺をベースとしてできうる活動、場づくり、サードプレイスの環境整備に尽力されていること、そこへの活動拡大のプロセスについての示唆を得た。

ソーシャルデザインを考えるときには、ほしい未来を見据え、そのためのリソースを見つけ出しそれをどう生かすかを思考すること、さらにどんな方法で行えば人に理解を得て関心を持ってもらえるかのデザインを考え、本来はそれらをどんな人が必要としているのかを思い描くことが重要であるということを問われていた。

以上のように、それぞれの信念を持たれて、これから求められるソーシャルデザインを描き、継続できる地域活動に落とし込まれている活動のプロセスやマネタイズの在り方についての様々な示唆を得ることができ、今後の研究を進めていくうえでの様々なヒントを得る事ができた。

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