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第1回 全体研究会(法然仏教の多角的研究) 開催報告

2024.5.24

日  時:2024(令和)年524日(金)16301800

開催形式:オンライン(Zoom

参加者 :18

概要

<研究発表>

発表者:春本龍彬(嘱託研究員)

テーマ:『選択集』について―その変遷と諸本研究の展望―

本発表ではどの本に基づいて『選択集』を見ていく必要があるか確認し、その上で『選択集』はどのように変遷していったか、そして『選択集』諸本研究の展望はどのようなものになるか述べた。すでに拙著『選択集の成立と展開―廬山寺本を中心に―』(法蔵館、2024)でも論じた通り、『選択集』は形作られ、撰述される中で内容が変化していき、またそれとともに複製もされていったと考えられる。今後の『選択集』諸本研究は、明らかに異同が認められる特殊な箇所に注目しつつ、「廬山寺本」とそれ以外の本との関係を突き詰めていくような議論が不可欠になるであろう。ただし、どのような異同に焦点をあてて『選択集』諸本の全体像を捉えていくべきなのかという点に関しては、慎重な姿勢が求められると思われる。引き続き『選択集』を多角的に考察していきたい。

<各班進捗状況発表>

【第一部門】 法然文献班 元亨版『和語燈録』本文・現代語訳対照本作成

 これまでの報告に付加できるものはありません。

【第一部門】 逆修説法班 『逆修説法』諸本対照本作成、古本『漢語燈録』を中心とする本文批判

 『法然聖人御説法事』を中心とした諸本比較作業中。

【第一部門】 『選択集』諸本研究班  信重院蔵『選択集』諸本等の調査および研究

 各自『選択集』諸本の比較表作成中。谷大龍大図書館への調査準備中。

【第二部門】 『摧邪輪』班 明恵『摧邪輪』寛永版訓読・現代語訳

 「法然仏教学研究センター10周年記念」展示希望典籍検討。『紀要』掲載準備。

【第二部門】 『徹選択集』研究班 『徹選択本願念仏集』の注釈類の翻刻・現代語訳

 『紀要』に向けて訓読・現代語訳・注記作業。

【第二部門】『往生要集鈔』関係班 『往生要集鈔』『往生要集義記』諸本対照・訓読・現代語訳

 2023(令和5)年1120日、鎌倉の大本山光明寺での講義を文字化した「良忠述『往生要集義記』(原題『往生要集鈔』)現代語訳注作業の経緯と展望」の講録校了。

  

【第二部門】 中国関係班『往生西方浄土瑞応刪伝』訳注

 『瑞応伝』第25法智伝・第26道昴伝まで。

【第二部門】黒谷金戒光明寺『日鑑』研究班 黒谷金戒光明寺所蔵『日鑑』の調査・翻刻・研究

 翻刻の確認作業。撮影の準備。

【第三部門】 伝宗伝戒班 

 聖聡『小経直談要註記』(京大本)の翻刻、現代語訳。

以上

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