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第4回研究会開催報告(法然仏教の多角的研究)

2023.10.10

日  時:2023年9月29日(金)16:30~17:40

開催形式:オンライン開催(Zoom)

参加者 :18名

概 要

<研究発表>

発表者:齊藤隆信(嘱託研究員)

テーマ:斉朝上統は法上奉仕なのか?

 道綽禅師(562-645)の『安楽集』巻下第四大門の冒頭には、インド・中国の浄土教における師承である六大徳が紹介されている。すなわち、インドの①菩提流支、中国の②恵寵、③道場、④曇鸞、⑤大海、⑥斉朝上統であるが、最後の斉朝上統だけはなぜか王朝名と僧官名で示されている。そして、これに該当する人物を法上法師(495-580)に特定したのが法然だった(『逆修説法』『選択集』)。法然は斉朝上統を法上法師に特定した根拠を示しておらず、それ以後もこの法上説に対する疑義が生じることもなく、現在に至るまで踏襲されてきた。しかし、諸資料を種々検討した結果、本発表では新たに曇延説を提起した。曇延(516-588)は法上とは異なり、さまざまな顔を持つ解義僧だった。涅槃宗の学匠として涅槃教学を牽引し、北周の廃仏からの復興に尽力した護法僧であり、さらに浄土教信仰を持っていた。

<各班進捗状況発表>

【第一部門】 法然文献班 元亨版『和語燈録』本文・現代語訳対照本作成

  テキストデータをPDF化しリストを作成。10月中旬以降にミーティング開催予定。

【第一部門】 逆修説法班 『逆修説法』諸本対照本作成、古本『漢語燈録』を中心とする本文批判

  『西方指南抄』を中心とした諸本比較作業。

【第一部門】 『選択集』諸本研究班  信重院蔵『選択集』諸本等の調査および研究

  各自、比較表作成中。他大学図書館の調査準備中。

【第二部門】 『摧邪輪』班 明恵『摧邪輪』寛永版訓読・現代語訳

  『紀要』掲載準備中。

【第二部門】 『徹選択集』研究班 『徹選択本願念仏集』の注釈類の翻刻・現代語訳

  『紀要』掲載準備中。

【第二部門】『往生要集鈔』関係班 『往生要集鈔』『往生要集義記』諸本対照・訓読・現代語訳

  昨年11月開催の鎌倉光明寺記主禅師研究所での『往生要集義記』に関する講演記録校正中。

  『記主禅師研究所紀要』第7号(令和6年7月発行)に掲載予定。

【第二部門】 中国関係班『瑞応伝』

  『安楽集』出版準備。『瑞応伝』訳注の確認。

【第二部門】 黒谷金戒光明寺『日鑑』研究班 黒谷金戒光明寺所蔵『日鑑』の調査・翻訳・研究

  各自翻刻作業中。7月24日~8月3日で撮影を行い、ここまでで164巻中の92巻が撮影完了。

【第三部門】 伝宗伝戒班 聖聡『小径直談要註記』(京大本)の翻刻、現代語訳。

  

以上

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