塾講師経験が教育学を学ぶ礎に 学友会では謎解きイベントを企画
学部 | 通信教育課程 教育学部 |
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学科 | 教育学科 |
学年 | 4年生 |
氏名 | 小谷 深乃さん |
通信制ならではの幅広い世代の多彩な意見が新鮮!
生徒の自由な発想を受け入れてくれ、放課後に教室でギターをかき鳴らすユニークな先生の存在。小学校教師に憧れを抱いた小谷深乃さんの原点だ。高校卒業後、「いろいろ経験して進路を決めよう」と前哨戦的に選んだのが、幼児・小学生対象の塾講師のアルバイトだった。「お勉強の時間もあるけれど、パズルや迷路などで遊びながら思考力を伸ばすことを主軸とする塾でした」。子どもたちとふれあい、国語や算数を教えるうちに、2つの思いが芽生える。意外性に富んだ子どもの行動心理を知りたい!みんなが聞きたくなる授業をできるようになりたい!約2年のアルバイト生活を経て、大学進学を決意。小谷さんが小学4年生のときから家族でおばあさんの介護をしていることもあり、通学圏内かつ時間に融通の利く佛教大学通信教育課程を選択した。
スクーリングに参加して驚いたのは、学生の年齢層の幅広さ。高校生の子をもつ母親、警察官、教育関連の就労経験がある年配者...。「教育問題を議論するグループワークでは、環境も立場も異なる人たちの多様な意見が聞けて新鮮でした」。2年の時にコロナ禍でオンラインが増えたが、時間や場所を問わず学べる機会ととらえた。一方、1、2年は「テキストで不明な単語が出たら一つひとつ調べて...と、読解に時間がかかり苦労しました」。難易度の高い科目を解説するWEB動画や、リポート作成での的確な添削など、理解が深まる大学のサポートもあり、「3年になって学習力が上がった気がします」と笑顔を見せる。
学友会での企画立案や交流で大学生活が色鮮やかに
学業に専念するだけでなく、大学生活をより充実させたくて大学に相談。紹介された学友会は、大好きなイベントの企画、たくさんの人との交流、就職活動を見据えた"ガクチカ"※を実現できるステージだった。神戸丹波支部で企画し開催した「オンライン自習室」は、一人きりで勉強するよりも「図書館にいるみたいではかどる」「情報交換もできて楽しい」と大好評。今も継続されている人気企画に。半年後、支部長推薦により転属した本部企画部では、通信教育課程独自の学園祭「夏の祭典」で念願の「謎解きイベント」を2年連続開催。「2年目のオンラインと対面の同時運営は難しかったですが、充実感や達成感を味わえました。もし同世代だけの大学生だったら、自分の好きなイベントをやりたいと手をあげる度胸はなかったかもしれません」
現在、腰を据えて卒業論文に取り組んでいる。研究テーマは「不登校と通信教育」。「20歳の頃、テレビ番組で特集していた『ヤングケアラー』という初めて耳にする言葉にハッとして、なんだか心が救われました。かつて学校を休みがちの時期があり、思い返せば祖母の心配も要因だったのかなと腑に落ちたんです」
子どもたちから親しまれる教員になる、子どもの選択肢が広がる情報教育コンテンツ制作に携わる、大学院で教育にまつわる社会問題を深掘りする。思い描く道はいくつかあるが、小谷さんの将来設計の機はまだ熟していない。ただ自分なりの歩幅で前を向いて進んでいく。
- ※「学生時代に力を入れたこと」の略で、就職活動時の自己PRの定番。
(2024.1)