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佛教大学法然仏教学研究センター講演会開催報告

2021.1.23

日  時:2021年123日(土曜)13301600

開催形式:リモート開催(Zoomウェビナー)

講  題:法然のイノベーション―日本仏教史における法然仏教の意義―

講  師:平岡聡 先生 京都文教大学学園長、京都文教大学・京都文教短期大学学長

    

 コロナ禍における2回目の緊急事態宣言中、完全にリモートでの開催となった、法然仏教学研究センターの講演会は、坪井剛センター研究員(本学仏教学部准教授)の司会により、予定通り始まった。本庄良文センター長の挨拶と趣旨説明、講師紹介がなされ、平岡聡先生の講演が開始された。

 「法然のイノベーション」と題されたお話は、「法然仏教」という用語使用の経緯から始まり、「法然初」を指摘して、イノベーション性を際立たせられた。それは「天皇の許可なく開宗」「法然著『選択集』の禁書」「専修(~のみでよい/~しかない)の仏教の確立」「神祇信仰の否定」「面授の師匠なし」と分類され、一々について、法然が如何にそれまでの仏教とは異なっているのか詳細に説明された。

 仏教の根本思想である縁起を「AandB」とし、法然の選択思想の特異性を「AorB」とみて法然思想の特徴とし、また中国における善導の意義を、「称名と念仏」から「称名が念仏」と転換させたことと指摘。法然は、善導の「本願念仏」を「選択本願念仏」へと進化させたとした。

 また、人はすべて凡夫であって、その視点では平等である、という「機根の一元化」が時機相応の教えとして広まったのであって、旧来の仏教の価値を否定していないとも指摘。しかし結果としてそれが荘園制度を揺るがす思想であったという。

 平易な口調で論理的に組み立てられた講演は、時間やリモートであることを感じさせず、80分が短く感じられる内容であった。

 10分休憩の後、質疑応答となった。リモートであることから、今回はあらかじめセンター研究員や大学院生から提出された質問に応えていただく形式とした。司会と平岡先生とのやりとりは非常に軽快で、見事に講演内容を補足され、時に笑いを交えた平岡先生のお話が印象的であった。大きな混乱もなく、1600ちょうど、予定通り終了となった。

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