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法然仏教学研究センター公開研究会開催報告

2019.1.18
日時: 2019年1月18日(金)14:30~16:00
会場:紫野キャンパス 15号館1階 ホール
参加者:80名
 
 
<公開研究会>
 
講師: 安達俊英氏 (知恩院浄土宗学研究所 嘱託研究員)
講題:「法然の布教における革新性」
  法然の教えは相当に革新的(エポックメーキング)である、とし、鎌倉仏教に共通の、「専修主義」のパイオニアであり、教えのシンプルさを挙げ、悟りを求める仏教へ回帰し、非本覚的である、ことを挙げられた。また教えだけでなく、布教方法でも革新的である、と指摘。
  手紙を用いた遠隔地信者への文章布教。これは少なくとも文献上、法然以前に手紙を用いた布教をされた祖師はいない、と述べ、法然以後、手紙の布教がポピュラーになる、という。また、手紙の布教の目的・効用として、遠隔地への布教が可能なこと、受け取った人が披露することで、マスメディア的布教が望めること、文字として残ることで、後世の人も読むことができることを挙げた。鎌倉武士である、熊谷や津戸、大胡等宛ての手紙にその要素があること、それらの中に、宛名以外の人に伝わるであろうことを意識されていた文脈があること、手紙が単なる私信でなく、文字に残すことで後世に残ることを想定されていたことを、法語の中から指摘。
  当時の郵便事情をひもとく中で、手紙の布教の特性を述べ、和文の布教普及へとつながっていった可能性を述べた。
  法然の布教がいかに革新的であり、その方法は、最先端の布教方法であったことを、さまざまな文献によって論証されようと試みられた。
 
 
<各班進捗状況発表>
 
【第一部門】法然文献班 元亨版『和語燈録』本文・現代語訳対象本作成
前回より2回の研究会を開催。善裕昭先生訳の検討を行なっていると報告。
 
【第一部門】法然文献班 桑門秀我『選択本願念仏集講義』現代語訳
出版に向けた作業を、本庄、上野の両先生で継続中と報告。
  
【第一部門】『逆修説法』班 『逆修説法』諸本対照本作成
前回から1回の研究会を開催したと報告。
 
【第二部門】『摧邪輪』班 明恵『摧邪輪』寛永版訓読・現代語訳
前回で指摘された要項通りに、現在は6丁以降を作業中であることを報告。
 
【第二部門】中国関係班 道綽『安楽集』解読・現代語訳・文献批判
前回から2回の研究会を開催。第七大門作業中と報告。
 
【第三部門】伝宗伝戒班 『真葛伝語』諸本蒐集および教理的根拠の探索
現在、研究会を開催せず班員個々で整理、連絡を取りながら『真葛伝語』の見直し訂正作
業中であることが報告された。『真葛伝語』蔵者の正定院住職と出版への承諾を求める面会
については、予定が合えばセンター長が同行の意向模索中であることを報告。
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