留学体験記

留学期間 2019年8月~2020年3月 約7ヶ月 留学先 College of the Desert(アメリカ)
学部 仏教学部 学科 仏教学科
学年 2年生 氏名 匿名

派遣留学を振り返って

留学生にとって友達作りができる環境

 インターナショナルクラブはパーティーやボウリングなどのイベントが開催されており、それに参加することは現地の友達作りの非常に良いきっかけになります。それ以上に、IEP office(International Education Program Office)は留学生に良い交流の機会をたくさん設けています。大学初日のオリエンテーションでは学生ボランティアが新入留学生と交流してくれます。IEP officeにはConference Roomがあり、そこに多くの学生が集まっています。そこに定期的に顔を出すことで多くの友達が出来ました。またほとんどの授業で、一番初めの授業では学生の自己紹介タイムがあり、そこから他学生と話すきっかけを作ったりもしました。

親切でフレンドリーな現地スタッフ

 留学生を担当するのがInternational Education Program Officeで、そこのスタッフは皆の顔を覚えとてもフレンドリーに接してくださいます。履修登録の際にはそこのカウンセラーと面談をしますし、その他学習面の相談もいつでも聞いてくれるので、不明瞭・不安なことがなく学生生活を送ることができます。コロナの影響で自宅学習になった時も、定期的に留学生に困ったことがないか連絡をしてくれました。このオフィスで働いている学生スタッフもまたフレンドリーで仲良くなりやすいです。

英語以外の科目も学べる贅沢

 留学生にとって一番重要なのは英語の授業です。私は秋学期にESLであるENG61、春学期にはENG1Aを履修しました。ENG61には文法やボキャブラリーに触れる機会は一切ありません。ひたすら、大学でのエッセイの正しい書き方、そのための情報集めの仕方について習います。この授業は他のクラスでの課題に非常に役立ちました。また、同じ科目の授業でも教授によって全く違うのでRate my Professorというサイトで教授の評価を確認したり、他の学生に聞いたりして自分に合う授業を探すのはとても大切でした。専攻以外の科目も自由にとることができるので、私は英語と専攻の哲学の他に人類学、政治学、歴史、ヨガといった様々な分野の授業を取りました。アメリカの目線でそれらを学ぶことは非常に興味深く楽しんで受けることができました。課題を期限内にしっかりこなしていけば単位を落とすようなことはありません。

居心地のよかったホームステイ先

 私のホームステイ先はメキシコ系アメリカ人のシングルマザーとその娘が住む家でした。私の家は門限・ルールなど一切なく、トラブルは一回もありませんでした。大学までは徒歩20分でした。ご飯はみな別々で食べるなど、家族との交流が盛んだったわけではありませんが、非常に居心地の良い家でした。ホームステイ斡旋会社から私のプロフィールが届いた日から到着をどれほど楽しみにしていたか、去る日を考えただけでとても悲しい旨を何度も話してくれました。

大きく成長した英語力と国際感覚

 私がこの留学を経て成長したところは英語力と国際感覚です。私の英語力は格段にあがりました。教科書などの長く、堅苦しい文章への抵抗がなくなりました。ライティングでは、大学レベルでの論理的な文章の書き方を鍛えることができ、友達との交流を経て日常会話の表現の幅も広がりました。また、アメリカでは政治学のクラスの影響もありニュースをよく確認するようになりました。日本と違う法や制度などを暮らしながら知ったり、コロナへの対応や報道の仕方の違いを目の当たりにしたり、多人種が暮らすアメリカでの生活は、社会のことを考える際の新しい見方を与えてくれました。特に、移民事情、中絶に関する議論、差別問題へ関心を持ったのはアメリカに来たからだと思います。一つ心残りなのは、留学途中でコロナが拡大し、日本語を勉強する学生たちを援助することができなかったことです。私は日本で日本語教師になる勉強をしていたので、教授のサポートをし、実際の指導現場を見ることを楽しみにしていました。

留学後の検定・資格結果

 TOEICを最後に受験したのは3年前で、その時の点数は820点でした。それを超える事、そしてリスニングの得点率は90%だったので、100%を目指そうと思っていました。留学後に受験したTOEICでは、930点を取ることができ、うれしい気持ちです。

書ききれないほど得た知見

 私にとって留学自体は初めての経験ではありませんでした。以前、アイルランドに一年間語学留学していたからです。今回のアメリカでの留学では幸運にも人種差別を受けることがありませんでした。アメリカでの人種に言及することの慎重さというのは日本やヨーロッパでは感じたことがないものでした。このようなことを肌で感じることができたのはとても良い勉強になりました。
 アメリカでの生活でホームシックにならなかったのは、友達のおかげとしか言えません。たくさんの友達がオリエンテーションで話しただけなのに名前を憶えていてくれていました。私の名前を呼んで挨拶してくれたりして、すごく歓迎されていると感じました。このような私の友人たちが人に接する姿勢、特に新入生や外国人に不安を感じさせないコミュニケーションの仕方に私は感動しました。私の友達たちは、私のロールモデルです。
 大学でも、私は良い影響をたくさん受けました。まず、女性の教授の数です。私が所属する佛教大学の仏教学部には女性の教授が極端に少なかったので、CODで女性教授が多く活躍していることが真新しく感じました。また、講義中の学生たちの発言の多さも佛教大学での講義の比になりません。私は哲学の授業でみんなの意見を聞くのが好きでした。この意見しやすい雰囲気というのは、私がこれからの学生生活で思い出したいことの1つです。
 アメリカ留学は、非常に充実したものでした。得たものは、大学の授業で学んだ事でも英語だけでもありません。この7か月間は日本のバイトと部活に励んでいためまぐるしい大学生活と違って、自分に向き合ったり社会に目を向けたりする時間が多く、とても成長することができました。アメリカで学んだことを忘れず、日本でもさらに自分を磨き上げていきたいと思います。

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