重要なお知らせ

新学期が始まりました。春の陽気と明るさは、気持ちを新たにしてくれます。学生の皆さんもそのような新たな気持ちで学生生活に臨みたいと考えていることでしょう。しかし新型コロナウイルス感染症はまだ終息の兆しを見せていません。引き続き厳しい状況の中にありますが、本学は、対面授業を基本に、「学びを止めない」ことを方針とすることに変わりはありません。学生の皆さんができるだけ学生としての自覚が保てるよう、教職員一同、心を砕いて方策を練っています。眼の前に起こる現実をしっかり見据え、自分のなすべきことをなすという仏教精神に基づいて、私たちに今できることをなす、という方向性をもって大学を運営してまいります。

感染者数は徐々に減少しているように見えますが、全国の一日の感染者数は決して少なくなっているとは言えない状況です。制限が緩和されている現状で、第7波の到来は時間の問題かもしれません。しかし、むやみに恐れず、基本的な予防を心がけることで感染を避けることができます。予防策の実践を怠らず、一日一日、新たな気持ちで取り組むことが大切です。

私たちは常日頃の習慣的な行為について、ついつい「考える」ことをおろそかにしがちです。身体が覚え、特に気をかけなくとも自動的に何かを行なうということは、一見良いことのように思いがちですが、何も考えずに行うということは、つまり「何も考えていない」ことになります。たとえ習慣化しても一日の始まりに原点を確認し、感染しないように心がけることが、自分と周りの人の命を守るという重要な責務であることを再確認して、その日を過ごすということを心がけてください。

コロナ禍は、学生としての皆さんの営みを制限し、本来の形でないことがたくさんあり、我慢を強いられ、歯がゆい思いをしていることと思います。それでも皆さんは、感染に注意しながら、様々な目標に向かって学生生活に向き合っていることでしょう。どのような形であっても大学での学びを進め、目標に向かって前に進むことはかけがえのない取り組みです。その歩みが時にはつらく苦しくとも、必ず将来の糧になります。それを信じて前へ進んでください。できないことを嘆くのではなく、制約の中でもできることを考え、それを楽しみ、一緒に歩みを続けましょう。

新たな一年の始まりです。そして一日の始まりに、また新たな、そして二度とない一日が始まると考え、今日一日、有意義な学生生活を送ってください。

伊藤真宏