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2022年9月30日

「先生の姿」

いつもこのページは、「子どもの姿」としてお届けしていますが、今月は〈先生の姿〉として先生たちの様子をお伝えしたいと思います。

9月、過ごしやすくなってくると、たくさんの子どもたちが園庭に出てきます。そして、実にいろいろな姿がみられます。先生たちもそうです。

5歳児Aくん。園庭で高さを替えたばかりの竹馬に取り組みます。壁にもたれずに歩き始めようとするAくん。見ていると、そのそばにずっと寄り添うB先生の姿がありました。何度挑戦しても、高く上げた竹馬にすぐに乗ることは難しいようです。ですが、B先生はすぐに支えたり、コツを伝えたりすることはしませんでした。自分で試す時間をたっぷり保障しているかのようです。笑顔で見守り、「エネルギーが必要」というサインを出した時には抱きとめ、「がんばってるなぁ。」と子どもの思いに寄り添うのでした。その場で竹馬に乗ることは叶いませんでしたが、Aくんは頑張っていることを温かく受け止めてくれる先生の存在を感じ取っていたのでしょう。終始、穏やかな表情でひたむきに取り組んでいました。

一方で、園庭で走っている3歳児の子どもたち。笑顔で走るC先生の腰にたくさんついている「しっぽ(たすき)」を取ろうと追いかけています。ずいぶん長い間、先生も子どもたちも走り続けます。10分以上走ったでしょうか。先生の表情を見ると、先生はやっぱり笑顔で、本気で走っています。その表情からは「しっぽとりって楽しい!と感じ取ってほしい」という先生の願いがあふれていました。

このように、先生たちの行動・言葉にはいつも願いがこもっています。そして、子どもたちと関わる中で見えてきた心の育ちをキャッチしては、「ドキュメンテーション」にあげています。
子どもたちの姿をよく見て、聴いて、どのような意味があったのか、それを園だけではなくご家庭と共有し、ご意見をいただくことが日々の保育を豊かにし、子どもたちの育ちにつながります。ですから、どうぞ、日々の子どもの心の記録である「ドキュメンテーション」にコメントを寄せてくださいね。そして、ぜひお子さんと一緒にドキュメンテーションを見ていただく時間を作っていただくことをお薦めします。一緒に見ることで、その時の子どもの気持ちにより触れることができるのではないでしょうか。