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2022年7月8日

「だいじょうぶ」(子どもの姿より)

3歳のAちゃん。自分で三輪車をこぐことができるようになりました。

私が園庭に立っていると、Aちゃんが意気揚々と三輪車をこいできました。しかし近くまできたところでバランスを崩し、転んでしまいました。

一瞬少し顔を赤らめ、恥ずかしそうな顔をしましたが、気を取り直すように「だいじょうぶ」と自分で三輪車を起こし、再び三輪車にまたがってこいでいきました。

この3歳児の姿に「たくましいなぁ」とみとれると同時に、こうやって何回も転んだり、立ち上がったりしながら、自分の体を守ることのできる「危機察知能力」が身につくのだろうなぁと思いました。ついつい「転ばないように」「つまづかないように」と、手を引き支えたくなりますが、「転んでも大丈夫だよ」と後ろから見守りたいものです。

人との関わりも同じです。泣かないですむように、怒らないように、傷つかないようにと、状況を整えるのではなく、小さく傷ついて心の元気のない時にこそ、側で寄り添い、「だいじょうぶ」と言葉を掛ける存在がいることで、またしなやかに立ち上がり、また人と関わろうとするのではないでしょうか。

1学期、それぞれの子どもたちに安心する場所が見つかっているように思います。

友だちと一緒に過ごすおもしろさを味わったからこそ、自ら関わろうとし、ぶつかり合う...。

この営みの中で、心のひだが深くなっていくのでしょうね。