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2021年12月21日

自分でできたよ

今年も残りわずかとなりました。子どもたちは興味のある素材や道具に触れて遊び、いろいろな表情を見せてくれます。

2学期の4歳児の姿を紹介します。4歳児にとってガムテープ、ホッチキスなど使い慣れない道具を扱うことは簡単なことではありません。ホッチキスの使い方が分からず、苦戦していたAちゃん。まず自分なりに「こうかな?」と試します。そして、友だちがしているのをじっと見て、同じようにやってみるけれどうまくいきません。それを見ていた友だちが「やってあげようか?」と声を掛けました。すると、

「ううん!わたし自分でやってみる!」

という言葉が返ってきました。自分でやり遂げたい気持ちの強さが伺えます。

何度もトライしますがうまくいかず、担任が使い方を伝えようとしましたが、首を横に振りました。5枚の紙をくっつける方法を一所懸命考えているその様子をしばらく見守りました。最終的にセロテープをぐるぐる巻いて5枚の紙をくっつけ、その表情は「よし!」と思っているようでした。そして「自分でくっつける方法考えたね。」と言葉をかけると、嬉しそうにうなずくAちゃんでした。

何かものを作る活動ひとつをとっても、そこで育つ力はたくさんあります。主体性、挑戦する気持ち、試行錯誤する心、友だちと関わる力、達成感等々...。

ここで担任が大切にしたいと願った育ちは「自分でやりたい気持ち」です。この日はホッチキスを使いこなすことは難しかったのですが、いつかこの道具を使ってやり遂げる機会がきっとあるでしょう。そのときのためにも「自分でできたよ」の気持ちをこの日は大切にしたのではないでしょうか。