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2021年10月6日

自然の中で

過ごしやすい季節を迎えています。子どもたちは、走ったり、跳んだりしながら、体を動かして遊ぶ気持ちよさを感じていることでしょう。また、トンボやバッタ、カマキリなど、初秋ならではの虫を追いかける姿も見られます。子どもたちはいろいろな虫を見つけては、手に取ってじーっと見たり、友だちと驚きを共有しながら会話をしたりしています。

ある日のこと、子どもたちが「先生、大変!」と職員室にやってきました。話を聞くとサクラの木に毛虫がいるとのことでした。子どもと一緒に確かめに行ってみると、その毛虫は「モンクロシャチホコ」という蛾の幼虫でした。毛虫ではあるものの毒を持っておらず、刺される心配のないものです。私たち保育者もそのことを知ったのは1年前でした。造園屋さんから子どもたちが手に取って遊ぶことのできる幼虫であることを教わりました。

このことで、私たちはどれだけ思い込みや概念で物事を見ているのだろうと反省させられました。本当に危ない虫の存在はしっかり知らせなくてはなりません。しかし、確かなことを知らないまま、子どもの目に触れないように手に取らないように排除するのではなく、恵まれた豊かな環境の中で、命の不思議さ、大切さを感じ、考える機会を子どもたちの育ちに生かしていきたいと思っています。