第3回 佛教大学小学生俳句大賞結果発表

たくさんのご応募ありがとうございました!

第3回佛教大学小学生俳句大賞は、全国各地の小学生のみなさんから、
前回を上回る26,946句ものご応募をいただきました。
たくさんのご応募、誠に有難うございました。
厳正な審査により選ばれた作品を発表させていただきます。
※掲載にあたり、敬称は省略させていただきました。

選考委員講評

第3回「佛教大学小学生俳句大賞」は、応募句が約3,000句増え、なんと26,946句に達しました。その約27,000の中から、私たちの選んだ最優秀句は次の2句です。

高学年最優秀句家族の足安心してるほりごたつ世羅町立せらにし小学校 谷矢 奈美

低学年最優秀句ザリガニよでっかいハサミでかかってこい伊丹市立瑞穂小学校 井田 実世

ほりごたつの句は、足が安心しているという表現がなんだか楽しいです。足が笑っている感じですね。もちろん、家族の心がくつろぎ、そのくつろぎが足にまで及んでいるのですね。

ザリガニの句は、「かかってこい」という呼びかけがいいですね。呼びかけている人にも勢いがあります。戦うというより、体をぶっつけ合って遊ぶのですね。

実は、上の最優秀句と優秀句との差はほとんどありません。選考委員はみんな、差をつけることに悩みました。うれしい悩みでした。

ちなみに、優秀句の中の次の作品に私はことにひかれました。

高学年優秀句雪の日は外の木みんなすましてる入学式「はい」の言葉も起立する

低学年優秀句雪だるま「さよなら」言わずなくなったポケットでせみのぬけがらぺったんこ

雪が積もると世界が一変しますが、その一変したようすが「外の木みんなすましてる」です。変化をとても具体的にとらえました。入学式では、たしかに「はい」の言葉も起立する感じです。

「雪だるま」って、いつのまにか消えてますね。作者の住む四国は雪の少ない土地ですから、「さよなら」をいう間もなく消えるのかも。ポケットに入れたせみのぬけがら、それを忘れていたのでしょうか。気がついてとりだそうとしたらぺったんこ。このあと、作者はどうしたのでしょう。

以上のようなすてきな句に出会って、選考委員は満足しました。575の表現が示す小学生の言葉の力に感動したのです。

「佛教大学小学生俳句大賞」の主役は全国各地の小学生ですが、その主役を支えているのは小学生を囲む大人や学校、塾など。それらの小学生を囲む現場の大人の力量、すなわち言葉に対するセンスや理解が、小学生の表現に大きく影響しています。その観点から、3校の学校優秀賞を選びました。

さて、毎回のように言っていますが、俳句を作ることで、言葉の楽しさを体験し、言葉の豊かな表情に気づきたい。それは言葉の力に気づくことでもあります。この「佛教大学小学生俳句大賞」が言葉の力に気づく機会になったら、どんなにいいでしょう。実はそれが私たち選考委員の願いです。

坪内 稔典(選考委員・佛教大学文学部教授)

選考委員

山極 伸之 (佛教大学長)
坪内 稔典 (佛教大学文学部教授)
山本 純子 (第55回H氏賞受賞の詩人)
原田 敬一 (佛教大学文学部教授)
西岡 正子 (佛教大学教育学部教授・
佛教大学四条センター長)
達富 洋二 (佛教大学教育学部准教授)
表彰式
日時 2010年3月20日(土) 14:00開式
会場 佛教大学常照ホール(成徳常照館5階)

賞

最優秀賞 図書カード3万円
(低学年部門1名・高学年部門1名)
優秀賞 図書カード1万円
(低学年部門4名・高学年部門4名)
選考委員
特別賞
図書カード5千円
(低学年部門6名・高学年部門6名)
入選 図書カード3千円
(低学年部門10名・高学年部門10名)
佳作 記念品
(低学年部門70名・高学年部門105名)
学校優秀賞 希望に応じ本学教員による派遣授業(3校)
※学校と相談させていただきます。

最優秀賞

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