第14回佛教大学小学生俳句大賞は、日本全国の小学生の皆さんや海外から、26,763句(低学年の部7,968句、高学年の部18,795句)の作品をご応募いただきました。また、団体応募校数は244校でした。たくさんのご応募、ありがとうございました。
厳正な審査により選ばれた作品を発表いたします。
選考委員講評
俳句は575です。これ、とっても大事です。
575で表現すると、なんだか言葉が新鮮に感じられます。目の前の菜の花を575で言ってみます。
雨あがる菜の花咲いてゆれてます
これに575でこたえてみましょう。
そうですね桜もつぼみふくらんだ
さらに
もうすぐだクラスみんなの花見だよ
こうして575で会話をしてみると、なんだか楽しくなって、おのずと笑顔になります。まるでオペラを演じている感じですね。つまり、575の表現は、わたしたちをちょっと別の言葉の世界へ連れていってくれるのです。
どうして楽しいのでしょうか。わたしたちは、ふだん、575でしゃべってはいません。575でしゃべるとリズムがうまれ、ふだんとはちがう言葉に出会うのです。
てぶくろをつけずにはしるかえりみち
冬の朝ミネストローネはぐだくさん
これらは今回の最優秀賞作品です。575で表現したために帰り道や冬の朝がふだんとはちがって楽しくなっているのです。
さて、今回の第14回佛教大学小学生俳句大賞はコロナの日々における行事になりました。学校現場はあれこれと大変だろうから中止しようか、という意見がありました。でも、コロナのさなかだからこそ言葉を楽しむ余裕を持ちたい、ぜひやろう、という意見がまさって実行にこぎつけたのでした。応募してくれた全国の小学生、学校の先生方や保護者のみなさん、そしてこの賞を支えてくださった佛教大学とその関係者の方々に感謝します。
この小学生俳句大賞は、今や小学生俳句の一つの目標であり、同時に指標になっている感じがします。コロナに負けない小学生の575の言葉を、選考委員としてとても誇らしく思います。
坪内稔典
(選考委員代表・佛教大学名誉教授)
選考委員
青砥 弘幸 | (佛教大学教育学部准教授) |
---|---|
尾池 和夫 | (京都芸術大学学長・俳人協会名誉会員) |
田中 典彦 | (佛教大学学長) |
坪内 稔典 | (佛教大学名誉教授) |
原田 敬一 | (佛教大学名誉教授) |
山本 純子 | (第55回H氏賞受賞の詩人・俳人) |
発表
2021年 3月中旬 |
入賞作品を佛教大学ホームページで発表いたします。 |
---|
賞
最優秀賞 | 図書カード1万円 (低学年の部1名・高学年の部1名) |
---|---|
優秀賞 | 図書カード5千円 (低学年の部4名・高学年の部4名) |
選考委員 特別賞 |
図書カード3千円 (低学年の部6名・高学年の部6名) |
入選 | 図書カード2千円 (低学年の部10名・高学年の部10名) |
佳作 | 記念品 (低学年の部100句程度・ 高学年の部100句程度) |
学校優秀賞 | 記念品(3校程度) |