第5回 佛教大学小学生俳句大賞 結果発表 佛教大学

第5回佛教大学小学生俳句大賞は、北は北海道、南は沖縄まで、さらに今回はアメリカからもご応募いただき、応募総数は26,251句を数えました。たくさんのご応募、本当に有難うございました。厳正な審査により選ばれた作品を発表させていただきます。

選考委員講評

今年もいろんな俳句が集まりました。約26000句、その中から優秀句を選ぶのは大変でしたが、次の2句が今年の最優秀句に決まりました。

低学年最優秀句

一りんしゃずっとのれます秋の空  鹿児島県 薩摩川内市立湯田小学校 2年 鬼塚 雄大

高学年最優秀句

夕焼けの少しさみしい「また明日」  京都府 南丹市立富本小学校 5年 岸上 わか那

鬼塚さんの句、一輪車がずっと空の上にまで走ってゆく感じ。その感じが秋の空の広さと高さを表現しています。読んだ後の気持ち、すっとします。

岸上さんの句は「また明日」という別れのあいさつが夕焼けに染まっている感じ。明るい夕焼けだけど、でも別れは、あるいは一日の終わりは、ちょっとさみしいです。ちなみに、「夕焼け」が夏の季語です。

この「佛教大学小学生俳句大賞」には全国の小学生から応募があります。学校でまとめて応募される場合が多いのですが、まとめる人、すなわち教師の指導力や熱意がはっきりと作品に現れる感じがします。具体的にこまかな指導をする、ということも大事でしょうが、ちょっとしたアドバイスがことに大事、と思います。入選率の高い学校の応募句を見ますと、応募の前に句会をしたり皆で作品を読みあったりしている感じがあります。児童の句に教師が目を通し、選んでみるとか推敲を勧めるとかする、それだけで、作品はてきめんにレベルアップします。教師にとってはやや煩瑣かもしれませんが、言葉の楽しさを児童と共有するための作業、とみなしてはどうでしょうか。この「俳句大賞」には学校優秀賞を設定していますが、それも、学校をあげて言葉を楽しむ気運を推奨したいからです。

近年は個人の応募も増えてきました。児童が自分でせっせと応募用紙に句を書いている光景を想像すると、なんだかほのぼのとしてきます。

人は言葉を通して見たり感じたり考えたりします。つまり、言葉が生き生きとしていると、見ること、感じること、考えることも生き生きとします。その生き生きとした言葉を体験する場、それが「佛教大学小学生俳句大賞」でありたい。そのようにこの賞にかかわる私たちは思っています。

最後になりましたが、教師や保護者のみなさんのこの賞へのいっそうのご理解とご支持をお願いします。

坪内稔典(選考委員代表・佛教大学文学部教授)

選考委員

山極 伸之 (佛教大学長)
坪内 稔典 (佛教大学文学部教授)
山本 純子 (第55回H氏賞受賞の詩人)
原田 敬一 (佛教大学歴史学部教授)
西岡 正子 (佛教大学教育学部教授)
達富 洋二 (佛教大学教育学部准教授)

表彰式

日時 2012年3月17日(土)佛教大学で開催

※入賞者(佳作を除く)を表彰式にご招待いたします。

賞

最優秀賞 図書カード3万円
(低学年部門1名・高学年部門1名)
優秀賞 図書カード1万円
(低学年部門4名・高学年部門4名)
選考委員
特別賞
図書カード5千円
(低学年部門6名・高学年部門6名)
入選 図書カード3千円
(低学年部門10名・高学年部門10名)
佳作 記念品
(低学年部門100句程度・高学年部門100句程度)
学校優秀賞 希望に応じ本学教員による派遣授業(3校程度)
※学校と相談させていただきます。

最優秀賞

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