大学紹介

2015年10月

之(こ)れを好む者は 之れを楽しむ者に如(し)かず

『論語』「雍也(ようや)」

解説 / 文学部教授 鵜飼 光昌

 なにかをするのが好きですという者は、それを楽しんでやっていますという者におよばない、という孔子の『論語』のことば。
 中国語で「勉強」は、「勉(むり)に強(し)いる」という意味である。ああ疲れた、やりたくない、もうやめようというなまけ心を、叱咤してむりにでも続けていると、あるときふとそれが苦痛でなくなる。好きになる。さらに進むと楽しめるようになる。不勉強から勉強への転換である。
 孔子は礼の実践を重視した。礼という大小さまざまな行動の規範を確実に守ることが、一見きわめて不自由そうにみえながら、実はそれが内面の修養に資すると考えたからであろう。一挙手一投足が規範にかないながら、こころは自由で楽しんでいる自分を発見する。――まことに難しいことであるが孔子のようにありたいと願う。

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佛教大学宗教教育センター
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