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2006ニュースな生活

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■鄭成功に思いを馳せる(11/26)

台北での集中講義の合間を縫って、台南と高雄に足を伸ばして、かの国姓爺・鄭成功ゆかりの砦や道教の社を巡ってきました。台南の方では台北付近と少し雰囲気が違って道教の信仰が深く生活の中で生き続けているようです。その道教の信仰の一部は鄭成功個人への信仰とも結びついています。さて、その鄭成功は 1624-1662年の人で、母が日本人で本人も長崎で生まれました。7歳の時から父の国に行き南京の大学で学びます。やがて清朝の支配に対抗する明朝復興運動を進めます。1661年にはオランダが占領していた台湾を解放し台南に政府を作りますが、翌1662年台湾で病死します。台南の人は鄭成功が大好きでその独立心を高く評価しています。鄭成功の絵の前に立っていると大陸の変化に翻弄されながらも独自性を貫こうとする台湾の人の心意気が感じられます。けど私のチベット式の髪型が清朝をつくった逆賊満州族の髪型に似ているからなのか?周りの人の視線が突き刺さるようでした。いえ私は決して清朝の追手ではありません。

鄭成功と対面

■台北の研究所で集中講義中(11/23)

台北の中華佛学研究所(大学院大学のような位置付けの研究施設です)から依頼された「チベット大蔵経についての集中講義」のため台湾を訪問しています。台湾には大きな仏教寺院(日本の「宗派」のような連合組織はあまりなくてそれぞれ独立した組織として各々が多くの信徒を抱えています)がたくさん存在しますが、それらの中でも最大組織の一つ「法鼓山」の研究施設です。チベットで写本や版本の経部論部がどの様な系統を作りながら発展伝播していったのかという歴史についてや、実際にどの様にそれらを検索し研究に役立てるのか、というようなことを講義します。

聴講生

■ダラムサラに戻っています (9/9)

ヒマラヤ山系の西の端に位置するダラムサラ(インド・ヒマチャルプラデーシュ州)に戻っています。ここはダライラマ14世や、カルマパ17世の亡命先、インドに於けるチベット人社会の中心地です。私がこの地を最初に訪問したのは30年以上前で、その頃からここに居続けている知人も少なくなってしまいました。けど写真のベンチ(鉄製)は30年前からずっと同じ場所に居続けています。ダラムサラに滞在したことのある人ならこのベンチに一度は座ったことがあるのでは?

息の長いベンチ

■エルデニゾー僧院を訪問しました。 (7/4)

ロシアからモンゴルに帰ってくると何故かほっとします。ウランバートルから300キロほど南西に行ったところにあるモンゴル帝国時代の主都カラコルムを訪問しました。その地に後世(アルタンハンの頃)建立された古刹「エルデニゾー僧院」の勤行を見学しているとお導師をしていた管長さん(モンゴル語ではハンボラムと言います)が、「ちょっと来なさい」といって管長控え室のゲルに呼び出されました。管長さんの名前はナムカイジャツォ師、「飲め!」と言って、信者さんから寄進された馬乳酒をお付きの小僧に机の上の大きな瓶からどんぶり位の大きさの器に注がせて「一気飲み」をすすめられ私はお腹がタプンタプンになってしまいました。

ナムカイジャツォ師

■速報バイカル湖本物と偽者 (6/28)

ついにバイカル湖にたどりつきました。ウランバートルから列車で27時間(国境での入国検査にすごく時間がかかるのです)、着いたのはロシア連邦ブリヤート共和国の中心地でシベリア鉄道の中継駅ウラノデ(ウランウデ)、そしてウラノデから車で4時間ほど飛ばすとバイカル湖の湖岸に着きます。めったやたらと蚊が多い。1平方センチメートルあたり1ぴきの割合で服の上から襲撃してきます。数から言えばシベリアでは圧倒的に生命の数が多いのです。

バイカル湖本物と偽者

■モンゴルとブリヤートの調査に来ています (6/14)

モンゴルの調査に来ています。ウランバートルへ来るのは4回目です。モンゴル仏教の中心僧院ガンダン僧院も年々建造物が沢山増えてきました。今回の調査ではモンゴルの北隣、シベリアに位置するブリヤート共和国にも足を伸ばすつもりです。ブリヤートはチベット系仏教を信仰する最北の国として有名で、シベリア鉄道の途中駅「ウラノデ=ウラン・ウデ」という所が中心地です。バイカル湖からさほど遠くない所にあるのですが、私は子供の頃に頭のてっぺんに怪我をして長さ3ミリほどのハゲが今も残ってます。中学生の頃みんなからそのハゲがバイカル湖の形に似ているのであだ名で「バイカル湖」と呼ばれていた時期がありました。いま、本家に出会える日を心待ちにしています。

ガンダン僧院

■訳書の『チベット絵画の歴史』が出版されています

 長年の友人であるデイヴィッドジャクソンさんの著書『チベット絵画の歴史』(A History of Tibetan Painting)を翻訳して出版しました。この本は膨大な字数の研究書で作業は難航、大分時間がかかってしまいましたがやっと出版となりました。とにかくいままで目にしたことのない情報がいっぱい盛り込まれた本なので、一度本屋さんで手に取って眺めて下さい。平河出版社 B5版 375頁 ISBN:4-89203-326-x (税込み15750円) すみません高くて。(続報:本書は日本図書館協会の推薦図書に選定されました。いや目出度いめでたい。)

表紙

■サヴァティカルではなくてサッバティカルだということに気がつきました

私はてっきり「サヴァティカル」だと思っていたのですが、調べてみるとサッバティカル sabbatical でした。ユダヤ教の言葉(sabbath 安息日)起源だそうです。私の思い込みは、研究者として「survive (生き残る)」ためにどうしても必要な必死に勉強する研究期間だからそう言うのだと思い込んでました。何〜だ、単に休息すればよいのか。ところで最初の研修調査地インドでの最近の風景を御覧頂きます。デリーメトロ(日本の援助で建設中の地下鉄)の入り口です。ここから先は撮影禁止でした。(何で?)

地下鉄入り口

■小野田はサヴァティカルを取って一年間の研修に入ります。

 小野田は一年間の研修に入ります。この一年間は海外の調査を中心に生活しますので連絡が滞りがちになりますが許して下さい。近頃めっきりチベット語会話能力も錆び付いてきたし、読まなきゃならない本や論文もいっぱい溜まっているし、ここらで充電です。それでは皆様♪ご〜きげ〜んよう〜♪(3/31)


■大谷大学で開催されたTHFの講演会を聞きに行ってきました。(3/14)

 大谷大学で開催されたTHFチベット・ヘリテイジ・ファウンドの講演会を聞きに行ってきました。このNGOは1996年以降、チベット・ラサ旧市街の保護活動を皮切りとして、チベットやモンゴルの伝統建築の保護修繕、測量記録及び伝統技術者の育成に力を入れている団体です。今回はその代表をつとめるピンピン・デ・アゼヴェード氏とアンドレ・アレキサンダーさんが10年にわたる研究と保護活動を通じて関係したチベットの歴史建築物を紹介する報告会でした。。やはり実際に修復活動に携わる人の言葉には歴史学者の研究以上の説得力があります。

発表風景

■台北で開催された国際学会に参加しました。(3/6)

 台北で開催された「中華国際佛学会議:観音菩薩と現代社会」に参加して研究発表をしてきました。この学会は台湾の著名な宗教者聖厳法師が設立した研究機関である中華佛学研究所が主催する国際学会で、小野田がここで発表するのは2回目です。アメリカの有名なチベット学者ジェフリーホプキンス教授やホセキャベゾン教授も参加されていてたいへん盛会でした。最大の収穫はヴァージニア大学の新鋭 デイヴィッド・ゲルマーノと意見交換した事です。凄い。これからのチベット学を背負っていく人物の一人です。

発表風景

■ケルサン・チュキさんに会って来ました

 今年も正月休みを利用してインド・ダラムサーラに調査の為に行って来ました。調査の合間に、伝統音楽の歌手が歌に合わせて踊るあのステップダンスも勉強して来ました。次のライヴを乞う御期待!そして今回は現地ダラムサーラ在住のケルサン・チュキさんに会って来ました。チュキさんは海外公演の経験も沢山ある有名な伝統音楽の歌手で、CDは現在までにソロアルバムだけでも3枚リリースしています。映画「セブンイヤーズインチベット」にも少し出演していたのですが、今年公開になる映画「ミラレパ」(今年春にはヨーロッパの映画祭でお披露目です)では、ミラレパのお母さんのカルゲン役で出演しサントラでもその美しい歌声を披露しているとのことです。早く観たい。

チュキさんと