大学紹介

2017年1月

わが頭 垂れさせたまへ 君が み足の 塵もと

『タゴール詩集』

解説 / 社会福祉学部教授 篠原 由利子

 インドの詩聖と呼ばれるラビーンドラナート・タゴール(1864~1941)の代表作「ギータンジャリ」(歌の捧げ物)の冒頭です。ここで歌われている「君」とは人智を超えた大いなる存在。その「君」に自らの全てを捧げようとする敬虔な祈りと感謝が、美しい韻律で綴られています。故郷ベンガル地方の自然の中で培われた感覚と思索の調和が詩句から溢れ、祈りは尽きることがありません。
 「君いまさずば わが日々の業 沈みゆく ひれ伏さしめよ われを 君の足許に」(五十三) 
 この詩集を読むたびに祈りとは何かと考えさせられます。現前の損得に気を取られ、ご利益頼みで手を合わせて来た自分が恥ずかしくなります。タゴールの深い祈りは思想、宗教、さらには祖国インドの独立運動にも多大な影響を及ぼしました。また一連の著作に対し1913年にアジアで初めてのノーベル文学賞が授与されます。
 「いまから百年後に わたしの詩の葉を 心をこめて読んでくれる人 君は誰か・・・」

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佛教大学宗教教育センター
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