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教育推進機構長あいさつ

佛教大学のFDをどう進めて行きたいか。

教育推進機構長
岡﨑 祐司

よりよい授業をつくる

わかる授業をつくる、学生の意欲を引き出す、授業を終えて認識が深まった・知識がふえた・力がついたと実感できる大学教育をつくる、これらが授業改善の活動です。

大学教員はよりよい授業をつくるために、自らの授業を点検し評価し改善するという取り組みを行います。またそれはコースや学科、学部といった教育組織としても取り組まれています。そのなかで受講生による「授業アンケート」などの各種データ、手引き、参考書、研修など改善のための多様な材料・機会が必要となりますが、それらを提供し授業改善を促進するのが本学の教育推進機構です。

学生も「テキトー」ではダメ

ただし受講生が受け身で「テキトー」に出席していても内容がわかる授業をつくる、などということではありません。授業をわかるためには、受講生も予習復習を行い、自分で調べ、紹介された文献を読み、重要だと思われる情報を検索するなど積極的な取り組みを行ってはじめて単位が取得できるのです。学生に、いっそう意欲的に授業に取り組むように促すことが授業改善のもう一つの柱です。

大学教育の現実

これらは当たり前のことですね。あえて当たり前のことを授業改善としてクローズアップしていかなければならないのは、学生の理解度をさておいて一方的に行われる授業があること、学生の知識不足に応じた学習指導が十分ではない場合があること、学生が予習復習をしっかりやっていない場合があること、大学の授業理解の前提となる学力が十分ではない学生もいること、などといった大学教育の「現実」があるからです。

また教員がひとりで授業の点検・評価・改善を継続するには限界があり、それを組織的に支える必要があるからです。

もちろん「論外」の問題-私語による授業妨害、HPのサイトからまる写ししたリポートなど、大学教育において許してはならない事に厳しく対処する方策も、大学教員の大きな関心になっています。「論外」の問題を放置しない、許さないためには教職員と学生がいっしょになって取り組む必要があります。

本学の授業改善の柱

佛教大学では、(1)教育目標、学生の到達目標が明らかで成績評価が厳正であるといった、大学の授業の基本を守っていけるシステムを維持すること、(2)教員による授業の点検・評価・改善の取り組みを支援すること、(3)自覚的に学び続ける学生の意欲を引き出すことを柱に、授業改善の組織的取り組みを行ってきています。

授業改善はいかに仕掛けをつくり、いかに担い手を増やすかが重要です。教員・職員が活発な議論を行いながら共同して取り組みを進めていきたいと思います。

学問の面白さを知り、学問を基に考える経験を積み、学問によって感性も豊かにすること、面白い授業を増やし、学生のやる気を引き出したい、これが本学の授業改善のねらいです。

FDは授業改善だけか?

いま、大学では授業改善活動を「FD」といっています。FDのFはfacultyつまり、頭脳的な能力・技能、身体的精神的能力、大学の教員・教授団という意味です。Dはdevelopmentですから、大学教員の能力を発展させるという意味になります。

1999年に大学設置基準で各大学は授業の内容・方法の改善をはかる組織的取り組みをやりなさいという項目が盛り込まれたことから、FDを「大学教員が授業方法を工夫・改善すること」と解釈することが一般的になってきました。でも、FDをその意味だけでとらえることは狭すぎます。

本来のFDとは、(1)講義・演習・実習など授業を計画し教育目標に沿って運営する力、(2)学士課程にふさわしいカリキュラムをつくり運営する力、(3)一人一人の学生の願いや能力に応じて学修や学生生活、キャリア形成について適切にアドバイスする力、(4)社会のなかで起こっている問題・課題と自らの研究を切り結んで、市民社会の問題解決や文化の向上に貢献する力、(5)教育・研究に責任をもつ大学運営に参画する力といった、教育・社会活動・運営にわたる大学教員の能力を高めるための方策、活動をさすものです。

当然、職員にもstaff developmentとして高度で専門的な能力の獲得が求められています。したがって大学全体のSDの一環として教員の能力開発=FDがあるのです。今後、こうした観点から総合的なFDをめざして行きたいと思います。

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